片付けレスキュー
自治体のゴミ屋敷対策

蒲郡市のゴミ屋敷対策|条例の対象・2種類の公表・緊急安全措置と過料

片付けレスキュー編集部

蒲郡市は「蒲郡市住居等の不良な生活環境を解消するための条例」(平成30年3月22日 条例第6号)を定め、平成30年7月1日から施行しています。

この記事では、市の例規集に掲載されている条例本文を2026年11月4日に開いて確認した内容をもとに、蒲郡市の条例に特有の点(対象の広さ、2種類の公表、緊急安全措置の手続、過料)を中心に整理しました。

この記事の要点

  • 物の堆積・放置だけでなく、樹木や雑草の繁茂も含む。害虫・ねずみ・悪臭、火災や崩壊、不法投棄のおそれ、景観の著しい毀損が対象
  • 疾病や障害などで自ら解消できない居住者等には、申出に基づいて市が堆積物の排出などを支援できる
  • 命令に従わない場合に加え、立入調査を拒んだ場合にも氏名などを公表できる。公表の前には弁明の機会がある
  • 立入調査の拒否などは3万円以下、命令違反は5万円以下の過料

1蒲郡市の条例の概要

名称蒲郡市住居等の不良な生活環境を解消するための条例(平成30年3月22日 条例第6号)
施行平成30年7月1日(附則)
住居等市内の建築物・附属する工作物で現に居住の用に供されているもの、その敷地(立木などを含む)と隣接する土地(第2条第1号)
不良な生活環境物の堆積・放置、樹木・雑草の繁茂等により、害虫・ねずみ等や悪臭の発生、火災・崩壊・不法投棄のおそれ、景観の著しい毀損が生じ、周辺の生活環境が衛生上・防災上・防犯上支障が生じる程度に不良な状態(第2条第3号)
審議会蒲郡市住居等の不良な生活環境を解消するための支援及び措置に関する審議会。支援、命令・代執行について諮問に応じて答申。委員5人以内、任期2年(第12条)

市は地域住民や関係機関と協力して解消と発生の防止に努め(第3条)、市民と居住者等には、不良な生活環境を生じさせないよう努め、生じさせたときは自ら速やかに解消するよう求めています(第4条)。

22種類の公表と過料

蒲郡市の条例は、命令に従わない場合だけでなく、立入調査を拒んだ場合にも公表できると定めています。どちらも、公表の前に理由を通知し、弁明と有利な証拠の提出の機会を与えます。

場面公表できる事項過料
立入調査を拒む・妨げる・忌避する、質問に陳述しない・虚偽の陳述をした(第6条第4項)居住者等の氏名・住所、住居等の所在地、住居等の状態など正当な理由がない場合、3万円以下(第13条第1項)
命令に従わない(第9条第3項)命令を受けた人の氏名・住所、住居等の所在地、不良な生活環境の内容、命令の内容など正当な理由がない場合、5万円以下(第13条第2項)

3相談から解消までの流れ

条例本文の規定を、調査から順に並べると次のとおりです。

01調査・報告

住居等の所有関係、居住者の親族関係や福祉保健の制度の利用状況などを調べ、報告を求めることができます。関係機関への照会もできます(第5条)。

02立入調査

市長が指定する職員が住居等に立ち入って調査し、関係者に質問できます(第6条)。施行規則では、立入調査実施通知書で居住者等に事前に通知するとしています(規則第3条第1項)。

03指導・勧告

居住者等に解消のための措置を指導し、解消しないときは相当の期限を定めて勧告できます。勧告の前には適切な説明を行い理解を得るよう努めます(第8条)。

04命令・公表

正当な理由なく勧告に係る措置をとらないときは命令できます。命令の前には審議会の意見を聴きます。命令に従わないときは公表できます(第9条)。

05代執行

他の手段で履行の確保が難しく、放置が条例の目的に著しく反するときは、審議会の意見を聴いたうえで行政代執行法により代執行し、費用を命令を受けた人から徴収できます(第10条)。

4緊急安全措置の手続

人の生命・身体・財産に危険な状態が切迫していると認められるときの措置です(第11条)。

居住者等の同意が前提

市長は、居住者等の同意を得て、必要最小限の措置を自ら行うか、命じた者・委任した者に行わせることができます。施行規則では、同意を得たときは緊急安全措置実施同意書の提出を受けるとしています(規則第8条)。

事前に通知する内容

措置の実施概要、概算費用、居住者等の費用負担などを通知します。

費用の請求

市長は、緊急安全措置に要した費用を居住者等に請求できます。

5支援と費用の扱い

情報提供・助言

市長は、解消や発生の防止に役立つ情報の提供、助言その他の必要な支援を行うことができます(第7条第1項)。

申出に基づく排出支援

居住者等が疾病、障害その他の理由で自ら解消できないと認めるときは、その居住者等の申出に基づき、堆積された物品等の排出その他の支援を行うことができます。支援の際は審議会の意見を聴くことができます(第7条第2項・第3項)。

支援の費用

条例本文には、排出支援の費用負担の定めはありません。支援を受ける場合の費用は市に確認してください。

6相談窓口

担当課(未確認)

2026年11月4日の時点で、市の公式サイトの担当ページをこの記事の作成環境から開くことができず、担当課と電話番号を確認できませんでした。市役所に条例名を伝えて問い合わせてください。

条例は、市が地域住民や関係機関と協力して解消に取り組むと定めています(第3条)。近所の住まいで心配なことがある場合も、市に相談してください。

業者に依頼する場合の許可の確かめ方は片付け業者の許可の確認方法、無料回収をうたう業者への注意点は「無料回収」の注意点で解説しています。条例のある他の自治体との違いはゴミ屋敷の条例と自治体の相談窓口にまとめています。

7よくある質問

Q. 蒲郡市の条例は雑草や樹木も対象ですか。

A. はい。物の堆積・放置に加えて、樹木や雑草の繁茂等による不良な生活環境も対象と定めています(第2条第3号)。

Q. 市に片付けを支援してもらえますか。

A. 疾病、障害その他の理由で自ら解消できないと市長が認める場合、居住者等の申出に基づき、堆積された物品等の排出などを支援できると定めています(第7条第2項)。

Q. 立入調査を断るとどうなりますか。

A. 正当な理由なく拒んだ場合などは3万円以下の過料の対象となり、氏名などを公表される場合があります。公表の前には弁明の機会があります(第6条第4項・第5項、第13条)。

Q. 緊急安全措置の費用は誰が負担しますか。

A. 市長は緊急安全措置に要した費用を居住者等に請求できます。措置は居住者等の同意を得て行い、事前に概算費用と費用負担を通知します(第11条)。

8出典・参考にした公式情報

本記事の制度・窓口の記述は、以下の公式情報にもとづいています。

本記事は、蒲郡市の条例本文を2026年11月4日に確認した内容にもとづく一般的な情報です。個別の事案への対応は、市の担当窓口が状況に応じて判断します。制度や窓口は変わることがあるため、必ず蒲郡市の最新の案内をご確認ください。