片付けレスキュー
自治体のゴミ屋敷対策

豊田市のゴミ屋敷対策|不良な生活環境を解消するための条例の支援と費用負担・措置の流れ

片付けレスキュー編集部

豊田市は、建物や空き地に物が積み重なったり放置されたりして、衛生上・防災上・防犯上の支障が生じる状態に対応するため、「豊田市不良な生活環境を解消するための条例」を平成28年3月30日に制定し、同年4月1日から施行しています(過料の規定は同年7月1日施行)。

この記事では、市の例規集に掲載されている条例本文と、市の「急な引っ越しなどで出るごみの処分について」のページを2026年11月3日に開いて確認した内容をもとに、対象となる状態、支援と措置の流れ、費用の扱い、片付けで出たごみの出し方を整理しました。

この記事の要点

  • 建物(空家等を除く)や空き地での物の堆積・放置、多数の動物の飼育、給餌などで、衛生上・防災上・防犯上の支障が生じる程度に不良な状態が対象
  • 解消は原則として占有者が行い、難しい場合は市と住民組織等が協力する。市は相談・助言と、本人の意思に従った支援を行う
  • 市の支援を受けた人は、規則で定める場合を除き支援の費用を負担する(額は規則の算定基準で市長が通知)
  • 指導・勧告・命令・公表・代執行のほか、緊急安全措置もある。命令違反は5万円以下、立入調査の拒否などは3万円以下の過料

1豊田市の条例の概要

名称豊田市不良な生活環境を解消するための条例(平成28年3月30日 条例第2号)
施行平成28年4月1日。過料を定める第20条・第21条は同年7月1日(附則)
対象となる場所建築物とその敷地(空家等対策特別措置法の空家等を除く)と空き地(第2条第1号・第2号)
不良な生活環境物の堆積・放置、多数の動物の飼育、給餌・給水、樹木や雑草の繁茂などにより、建築物等や空き地、その周囲の生活環境が衛生上・防災上・防犯上の支障が生じる程度に不良な状態(第2条第4号)
基本方針原則として占有者が解消し、難しいときは所有者・管理者が行う。占有者等だけで著しく困難なときは市と住民組織等が協力する。地域での孤立など生活上の事情に配慮する(第3条)
審議会豊田市不良な生活環境を解消するための審議会。命令や代執行の前に市長が意見を聴く

条例は、市に対して、占有者等や住民組織等からの相談に応じて必要な助言を行うこと(第8条)と、占有者等の意思に従いつつ、必要に応じて住民組織等と協力して解消のための支援を行うこと(第9条第1項)を求めています。支援で堆積物を扱う場合は、物の性状や取引価値、本人の意思などを総合的に勘案して、廃棄物とそれ以外の物に分けるとしています(第9条第2項)。

2相談から解消までの流れ

条例本文の規定を、相談から順に並べると次のとおりです。実際の対応は個別の状況によって異なります。

01相談・助言

市は、占有者等や住民組織等からの相談に応じ、必要な助言を行います(第8条)。

02支援

市は、占有者等の意思に従いつつ、必要に応じて住民組織等と協力して、解消のための支援を行います(第9条)。

03指導・勧告

市長は、占有者・所有者・管理者に解消のための措置をとるよう指導でき、なお改善されないと認めるときは、相当の猶予期限を付けて勧告できます。勧告にあたっては、適切な説明を行い理解を得るよう努めるとしています(第12条)。

04命令・公表

勧告を受けた人が正当な理由なく措置をとらず、特に必要があると認めるときは、審議会の意見を聴いたうえで命令でき、履行しないときは氏名・住所などを公表できます(第13条)。

05代執行

命令を受けた人が措置を履行しないときは、その人の負担で市が措置をとることができます。命令の相手を過失なく確知できないときの代執行の規定もあります(第14条)。

06緊急安全措置

人の生命・身体・財産に危害が及ぶことを避ける緊急の必要があるときは、必要最小限の措置をとることができます(第15条)。

3片付けの費用と支援の扱い

支援の費用は原則として本人負担

市の支援を受けた人は、規則で定める場合を除き、支援に要した費用を負担します。費用の額は、規則で定める算定基準に従って市長が算定し、通知します(第9条第3項・第4項)。

緊急安全措置と代執行の費用

緊急安全措置の費用も、規則で定める場合を除き占有者等の負担です(第15条第4項)。代執行は、命令を受けた人の負担で行います(第14条)。

過料

命令に違反した人は5万円以下(第20条)、立入調査を拒んだり虚偽の陳述をした人は3万円以下(第21条)の過料に処すると定められています。

4相談窓口

条例についての相談

条例は市が相談に応じて助言を行うと定めていますが、本記事の確認時点では、条例を担当する課の案内ページを市の公式サイトで確認できませんでした。市の代表窓口で担当課を確認してください。

環境部 循環型社会推進課

急な引っ越しや遺品整理などで出るごみの処分についての問い合わせ先。電話 0565-71-3001。

近所の空き地や住まいについて心配なことがある場合も、まず市に相談してください。条例は、住民組織等と市が協力して解消を進めることを基本方針にしています。

5片付けで出たごみの出し方(市の案内)

本人や家族が片付ける場合、豊田市の「急な引っ越しなどで出るごみの処分について」のページ(更新日 2026年7月8日)では、次のように案内しています。

自分で市の処理施設に運ぶ

ごみステーションや粗大ごみ収集に出せないときは、自分で市の処理施設に運ぶことができます。処理手数料は10kgまで200円、以後10kgごとに200円加算です(燃やすごみは渡刈クリーンセンター・藤岡プラント、金属ごみ・埋めるごみはグリーン・クリーンふじの丘、刈草・せん定枝は緑のリサイクルセンター)。運搬用の軽トラックを貸し出す制度もあります。

市の一般廃棄物処理(収集運搬)許可業者に頼む

市が公開している一般廃棄物処理業者一覧から業者に問い合わせます。処理手数料以外の運搬費用などは市で定めていないため、業者に直接確認します。家庭から出たごみであることを確認するため、「臨時ごみ確認票」を業者を通じて市に提出します。

業者に依頼する場合の許可の確かめ方は片付け業者の許可の確認方法、無料回収をうたう業者への注意点は「無料回収」の注意点で解説しています。条例のある他の自治体との違いはゴミ屋敷の条例と自治体の相談窓口にまとめています。

6よくある質問

Q. 豊田市の条例ではどのような状態が対象になりますか。

A. 建物(空家等を除く)や空き地での物の堆積・放置、多数の動物の飼育、給餌・給水、樹木や雑草の繁茂などで、衛生上・防災上・防犯上の支障が生じる程度に生活環境が不良になっている状態です。

Q. 市の支援を受けると費用はかかりますか。

A. 規則で定める場合を除き、支援を受けた人が費用を負担します。額は規則の算定基準に従って市長が算定し、通知します。

Q. 豊田市の条例に罰則はありますか。

A. 命令に違反した場合は5万円以下、立入調査を拒んだ場合などは3万円以下の過料と定められています。

Q. 引っ越しや遺品整理で大量のごみが出た場合はどうすればよいですか。

A. 自分で市の処理施設に運ぶ(10kgまで200円、以後10kgごとに200円)か、市の一般廃棄物処理(収集運搬)許可業者に依頼します。業者に頼む場合は臨時ごみ確認票を業者を通じて市に提出します。

7出典・参考にした公式情報

本記事の制度・窓口の記述は、以下の公式情報にもとづいています。

本記事は、豊田市の条例本文と公式ページを2026年11月3日に確認した内容にもとづく一般的な情報です。個別の事案への対応は、市の担当窓口が状況に応じて判断します。制度や窓口は変わることがあるため、必ず豊田市の最新の案内をご確認ください。