横須賀市のゴミ屋敷対策|条例のごみ排出支援・再発時の命令・相談窓口
横須賀市は、ごみなどの堆積による「不良な生活環境」(いわゆる「ごみ屋敷」)の解消と発生(再発)防止を目指し、「横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例」を平成29年12月5日に制定し、平成30年4月1日から施行しています。令和5年の改正(同年7月1日施行)で、再発した場合の命令の規定が加わりました。
この記事では、市の例規集に掲載されている条例本文と、市の「いわゆる「ごみ屋敷」の解消と発生(再発)防止について」のページを2026年11月3日に開いて確認した内容をもとに、対象となる状態、支援と措置の流れ、費用の扱い、相談窓口、片付けで出たごみの出し方を整理しました。
この記事の要点
- 物の堆積・放置による害虫・ねずみ・悪臭、火災、物の崩落のおそれなどで、建物やその近隣の生活環境が損なわれている状態が対象
- 自ら片付けられない場合は、本人の同意を得たうえで市がごみの排出を支援できる。同意がなければ排出支援はできない
- 支援しても解消しない場合は指導・勧告・命令・公表・代執行。解消から1年以内に再発した場合は指導・勧告を経ずに命令できる
- 相談窓口は民生局福祉こども部福祉総務課(046-822-8245)と資源循環部廃棄物対策課
1横須賀市の条例の概要
| 名称 | 横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例(平成29年12月5日 条例第39号) |
|---|---|
| 施行 | 平成30年4月1日。令和5年3月29日条例第4号による改正は令和5年7月1日施行(附則) |
| 対象となる場所 | 建築物とその敷地(物の堆積等が隣接する私道などにわたる場合はその土地を含む)(第2条第1号) |
| 不良な生活環境 | 物の堆積・放置に起因する害虫・ねずみ・悪臭の発生、火災の発生、物の崩落のおそれなどにより、その建築物等または近隣の生活環境が損なわれている状態(第2条第2号) |
| 堆積者 | 物の堆積等により不良な生活環境を生じさせている者。事業者は除く(第2条第3号) |
| 審議会 | 横須賀市生活環境保全審議会。命令と代執行の前に、市長があらかじめ意見を聴く(第10条第3項・第12条第2項) |
市は、地域社会と協力して、堆積者が抱える生活上の諸課題の解決に必要な支援と、不良な生活環境の解消・発生防止の措置を行うとしています(第3条)。居住者等には、不良な生活環境を生じさせないよう努め、生じた場合は自ら速やかに解消するよう求めています(第4条)。市のページでは、認知症や身体機能の低下などで「セルフネグレクト(自己放任)」の状態に陥った人に対し、保健師やケースワーカーの訪問など、本人に寄り添った支援を行うと説明しています。
2相談から解消までの流れ
条例本文と市のページの説明を、支援から順に並べると次のとおりです。実際の対応は個別の状況によって異なります。
01調査
物の堆積状況、建物の使用・管理状況や所有関係、本人の親族関係や福祉サービスの利用状況などを調べます(第6条)。市のページでは、家屋内の調査には基本的に本人の同意が必要としています。
02福祉的支援とごみ排出支援
市は、本人が自ら解消できるよう必要な支援を行います(第5条第1項)。自ら解消することが難しいと認める場合は、あらかじめ説明して同意を得たうえで、一般廃棄物に当たる堆積物の排出を支援できます(第5条第2項)。
03指導・勧告
支援をしてもなお解消しないときは指導を、指導をしてもなお解消しないときは期限を定めて勧告ができます(第9条)。
04命令
勧告をしてもなお解消しないときは、期限を定めて措置を命じることができます。命令の前には審議会の意見を聴きます(第10条第1項・第3項)。
05公表・代執行
正当な理由なく命令に従わないときは住所・氏名などを公表でき(第11条)、他の手段で解消が難しく、放置することが著しく公益に反すると認められるときは、審議会の意見を聴いたうえで代執行ができます(第12条)。
06再発した場合
解消したと市長が認めた日または代執行が終わった日から1年以内に、同じ堆積者によって再び不良な生活環境になったときは、指導・勧告を経ずに命令できます(第10条第2項、令和5年改正)。
3片付けの費用と支援の扱い
ごみ排出支援は本人の同意が前提
市のページでは、本人が片付けに同意したものの自分で片付けられない場合に行政が片付けを支援するとし、本人の同意が得られない場合はごみ排出支援はできないと説明しています。
排出したごみの手数料の扱い
排出支援で出た一般廃棄物は市が収集・運搬・処分し、市の施設に搬入された一般廃棄物とみなして手数料条例を適用すると定めています(第5条第3項)。市の「持ち込みごみ」のページでは、エコミルへの持ち込み手数料を、ごみ重量10kgまでごとに200円としています。
罰則
条例本文には、罰金や過料の規定はありません。
4相談窓口
民生局 福祉こども部 福祉総務課
市の「ごみ屋敷」のページの問い合わせ先。横須賀市小川町11番地 分館2階、電話 046-822-8245。
資源循環部 廃棄物対策課
同じページの問い合わせ先。横須賀市小川町11番地 分館5階。市のページには「内線:046-822-8469」と記載されています。
市は、関係機関や地域住民と連携して支援や見守りを行うとしています。近所の住まいについて心配なことがある場合も、まずこれらの窓口に問い合わせてください。
5片付けで出たごみの出し方(市の案内)
本人や家族が片付ける場合、市の「持ち込みごみ」のページでは、ごみ処理施設エコミルへの持ち込みについて次のように案内しています。
手数料はごみ重量10kgまでごとに200円
スプリングマットレスは、重量の手数料に加えて1個あたり3,000円がかかります。
持ち込めるのは本人と同居の家族
持ち込めるのは、ごみを発生させた本人(または同居の家族)で、横須賀市内で発生したごみに限られます。同居していない家族が持ち込む場合は事前に問い合わせます。持込届出書の内容確認のため、本人確認書類(運転免許証など)の提示を求めています。
粗大ごみの戸別収集
家具などを自宅で収集してもらう場合は、粗大ごみ(有料)として申し込みます。申し込み方法と手数料は市の「粗大ごみ(有料)」のページで確認してください。
業者に依頼する場合の許可の確かめ方は片付け業者の許可の確認方法、無料回収をうたう業者への注意点は「無料回収」の注意点で解説しています。条例のある他の自治体との違いはゴミ屋敷の条例と自治体の相談窓口にまとめています。
6よくある質問
Q. 横須賀市でゴミ屋敷の相談はどこにすればよいですか。
A. 市の「ごみ屋敷」のページでは、民生局福祉こども部福祉総務課(電話 046-822-8245)と資源循環部廃棄物対策課を問い合わせ先にしています。
Q. 市が片付けを手伝ってくれることはありますか。
A. 本人が自ら解消することが難しいと市が認める場合、あらかじめ説明して本人の同意を得たうえで、ごみの排出を支援できると条例に定められています。同意が得られない場合は排出支援はできません。
Q. 一度片付いた後に再びごみ屋敷になった場合はどうなりますか。
A. 解消または代執行の終了から1年以内に同じ人によって再び不良な生活環境になったときは、指導・勧告を経ずに命令できると定められています(令和5年改正)。
Q. 横須賀市の条例に罰則はありますか。
A. 条例本文に罰金や過料の規定はありません。命令に従わない場合の公表と代執行の規定があります。
7出典・参考にした公式情報
本記事の制度・窓口の記述は、以下の公式情報にもとづいています。
- 横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例(横須賀市 例規集・2026年11月3日確認)
- いわゆる「ごみ屋敷」の解消と発生(再発)防止について(横須賀市(更新日 2025年12月20日)・2026年11月3日確認)
- 持ち込みごみ(横須賀市(更新日 2026年9月30日)・2026年11月3日確認)
- 粗大ごみ(有料)(横須賀市(更新日 2026年10月26日)・2026年11月3日確認)
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本記事は、横須賀市の条例本文と公式ページを2026年11月3日に確認した内容にもとづく一般的な情報です。個別の事案への対応は、市の担当窓口が状況に応じて判断します。制度や窓口は変わることがあるため、必ず横須賀市の最新の案内をご確認ください。