荒川区のゴミ屋敷対策|良好な生活環境の確保に関する条例の対象・勧告から代執行・相談先
荒川区は、土地や建物に廃棄物や雑草などが積み重なり、周辺の住民に被害が及ぶ状態に対応するため、「荒川区良好な生活環境の確保に関する条例」を平成20年12月17日に制定し、平成21年4月1日から施行しています。
この記事では、区の例規集に掲載されている条例本文と、区の「良好な生活環境の確保」のページを2026年11月3日に開いて確認した内容をもとに、対象となる状態、勧告から代執行までの流れ、費用と罰則、相談先、片付けで出たごみの出し方を整理しました。
この記事の要点
- 廃棄物等(廃棄物と雑草・枯れ草・樹木)により、害虫・ねずみ、火災の危険、通行の妨げ、臭気、不法投棄の誘発のうち2つ以上が生じている状態が「不良状態」
- 区は申立てを受けて調査し、勧告・命令・公表・代執行を行うことができる。命令や公表の前には生活環境審査会の意見を聴く
- 代執行の費用は義務者から徴収。命令違反は5万円以下、立入調査の拒否などは10万円以下の罰金
- 相談先は環境清掃部 環境課 環境推進係(03-3802-3111 内線483)
1荒川区の条例の概要
| 名称 | 荒川区良好な生活環境の確保に関する条例(平成20年12月17日 条例第23号) |
|---|---|
| 施行 | 平成21年4月1日(条例本文の附則) |
| 禁止される状態 | 土地または建築物を所有・占有・管理する者は、その土地・建築物と周辺を「廃棄物等による不良状態」にしてはならない(第6条) |
| 廃棄物等による不良状態 | 廃棄物等(廃棄物と雑草・枯れ草・樹木)により、ア 害虫やねずみの発生で周辺住民に被害(またはそのおそれ)、イ 火災の原因となり付近の建築物に類焼の危険、ウ 道路の歩行者・車両の通行や視界の妨げ、エ 臭気による被害、オ ごみの不法投棄を招いている、のうち2以上が生じている状態(第2条第7号) |
| 審査会 | 荒川区生活環境審査会(学識経験者5人以内)。命令・立入調査・公表の際に区長が意見を聴く(第7条ほか) |
| 同じ条例の対象 | 動物への給餌による不良状態も禁止している(第5条) |
条例は、区民等に周辺住民の生活環境に配慮するよう求め(第4条)、区に対しては、違反の疑いがあるという申立てを受けたときは調査し、必要な措置をとることを定めています(第3条第2項)。費用を区が支援する規定は条例本文にはありません。
2相談から解消までの流れ
条例本文の規定を、申立てから順に並べると次のとおりです。実際の対応は個別の状況によって異なります。
01申立てと調査
区は、条例に違反している疑いがあるという申立てを受けたときは調査し、必要な措置をとります(第3条第2項)。
02立入調査・質問
区長は、必要な限度で職員に土地や建築物に立ち入らせ、調査や質問をさせることができます。原則として生活環境審査会の意見を聴いて行います(第9条)。
03勧告
不良状態にしている者に対し、区長は期限を定めて、不良状態の防止や除去のために必要な措置をとるよう勧告できます(第8条第1項)。
04命令
勧告に従わない場合、区長は期限を定めて措置を命じることができます。命令の前には生活環境審査会の意見を聴きます(第8条第2項・第3項)。
05公表
命令を受けた者が正当な理由なく従わなかったときは、意見を述べ証拠を示す機会を与え、審査会の意見を聴いたうえで、その旨を公表できます(第11条)。
06代執行
廃棄物等による不良状態についての命令が履行されず、ほかの手段で履行を確保することが難しく、放置することが著しく公益に反すると認められるときは、区が代わりに措置を行い(行政代執行)、その費用を義務者から徴収できます(第10条)。
3片付けの費用と支援の扱い
解消の費用は本人の負担が前提
条例本文には、片付けの費用を区が支援する規定はありません。不良状態の解消にかかる費用は、まず本人や家族が負担する前提で考える必要があります。
代執行の費用
区が代執行を行った場合、その費用は義務者から徴収するとされています(第10条)。
罰金(過料ではなく刑事罰)
立入調査を拒んだり虚偽の答弁をした者は10万円以下の罰金(第13条)、命令に違反した者は5万円以下の罰金(第14条)と定められ、法人の代表者などが違反した場合の両罰規定もあります(第15条)。
4相談窓口
環境清掃部 環境課 環境推進係
条例についての相談・問い合わせ窓口(区の「良好な生活環境の確保」のページ)。電話 03-3802-3111(内線483)。
粗大ごみ受付センター
片付けで出た粗大ごみの申し込み先。電話の受付は日曜・年末年始を除く午前8時〜午後7時、インターネットは24時間受付。電話番号は区の「粗大ごみの出し方」のページで確認してください。
近所の土地や建物についての相談も、まず環境課の窓口に問い合わせてください。区は申立てを受けて調査するとしています。
5片付けで出たごみの出し方(市の案内)
本人や家族が片付ける場合、荒川区の「粗大ごみの出し方」のページ(更新日 2026年10月13日)では、粗大ごみについて次のように案内しています。
1辺30cmを超えるものは粗大ごみ(有料・事前申込)
粗大ごみ受付センターにインターネット(24時間・1回10個まで、11個以上は電話)か電話で申し込みます。
荒川区有料粗大ごみ処理券を貼って出す
手数料分の荒川区有料粗大ごみ処理券を購入して貼り、収集日の朝8時までに家の前などの指定場所に出します。他の区の処理券は使えません。
減額・減免は電話で申し込む
粗大ごみの手数料の減額・減免を受ける場合は、電話での申し込みのみと案内されています。
業者に依頼する場合の許可の確かめ方は片付け業者の許可の確認方法、無料回収をうたう業者への注意点は「無料回収」の注意点で解説しています。条例のある他の自治体との違いはゴミ屋敷の条例と自治体の相談窓口にまとめています。
6よくある質問
Q. 荒川区でゴミ屋敷の相談はどこにすればよいですか。
A. 環境清掃部 環境課 環境推進係(電話 03-3802-3111 内線483)が、条例についての相談・問い合わせを受け付けています。
Q. どのような状態が条例の対象になりますか。
A. 廃棄物や雑草・枯れ草・樹木によって、害虫やねずみの発生、火災による類焼の危険、道路の通行や視界の妨げ、臭気による被害、ごみの不法投棄の誘発のうち2つ以上が生じている状態です(第2条第7号)。
Q. 荒川区の条例には罰則がありますか。
A. あります。命令違反は5万円以下の罰金、立入調査の拒否や虚偽の答弁は10万円以下の罰金です。過料ではなく罰金と定められています。
Q. 片付けの費用を荒川区が負担してくれますか。
A. 条例本文には費用を支援する規定はありません。区が代執行を行った場合も、その費用は義務者から徴収するとされています。
7出典・参考にした公式情報
本記事の制度・窓口の記述は、以下の公式情報にもとづいています。
- 荒川区良好な生活環境の確保に関する条例(荒川区 例規集・2026年11月3日確認)
- 良好な生活環境の確保(荒川区(更新日 2022年6月7日)・2026年11月3日確認)
- 粗大ごみの出し方(荒川区(更新日 2026年10月13日)・2026年11月3日確認)
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本記事は、荒川区の条例本文と公式ページを2026年11月3日に確認した内容にもとづく一般的な情報です。個別の事案への対応は、区の担当窓口が状況に応じて判断します。制度や窓口は変わることがあるため、必ず荒川区の最新の案内をご確認ください。