片付けレスキュー
品目別の処分ガイド

スプレー缶・カセットボンベの処分方法|中身の出し切り方と穴あけの扱い

片付けレスキュー編集部

実家や物置の片付けでは、使いかけの殺虫剤や整髪料のスプレー缶、カセットこんろ用のボンベがまとめて出てくることがあります。中身が残ったまま出すと、ごみ収集車や処理施設での事故につながるおそれがある品目です。

この記事では、日本エアゾール協会・環境省・国民生活センターの公式情報を2026年11月2日に開いて確認した内容をもとに、スプレー缶とカセットボンベを安全に手放す流れを整理しました。出す区分や穴あけの要否は自治体ごとに異なるため、最後は必ずお住まいの自治体の案内を確認してください。

この記事の要点

  • 中身が残ったまま出すと、ごみ収集車や処理施設での引火・破損事故の原因になる
  • 使い切る→振って音を確かめる→屋外でガス抜きキャップを使う→自治体の区分で出す
  • 環境省は、排出時に穴開けをしない方向が望ましいとしている(要否は自治体の案内に従う)
  • 中身の残ったカセットボンベは、自治体・製造事業者・カセットボンベお客様センターに確認する

1処分の前に押さえる前提

中身が残ったまま出すと、収集車や処理施設の事故の原因になる

日本エアゾール協会は、中身が残ったエアゾール缶をそのままごみ収集に出すと、ごみ収集車やごみ処理施設での引火や破損事故の原因となり大変危険だとして、必ず中身を使い切ってからごみに出すよう案内しています。

環境省は「穴を開けない方向が望ましい」としている

環境省の通知(平成30年12月27日)は、充填物の残ったエアゾール製品等に不適切な方法で穴を開けると火災が発生するおそれがあるとして、排出時に穴開けをしない方向が望ましいとしています。東京消防庁管内では平成20年から平成29年までの10年間に、穴開けが原因の火災が260件発生したと紹介されています。

出し方は自治体で異なる

同じ通知によると、平成28年時点で排出時に穴開けを不要としていた市区町村の割合は27%でした。穴あけの要否や、資源ごみ・不燃ごみ・専用の日など出す区分は自治体ごとに決まっているため、お住まいの自治体の分別案内を確認してください。

2中身を出し切って出す4ステップ

01製品を使い切る

日本エアゾール協会の手順の1つ目は、製品を使い切って缶をカラにすることです。使い切れない場合は、火気のない風通しの良い屋外で中身を出します。屋内では近くの火気や静電気で引火することがあり危険とされています。

02缶を振って音を確かめる

缶を振って「シャカシャカ」「チャプチャプ」などの音がすれば、中身が残っています。カラだと思っても、使用条件によって中身が少量残ることがあると協会は注意しています。

03ガス抜きキャップでガスを出し切る

ガス抜きキャップが付いた製品は、製品に書かれた使い方をよく読み、火気のない風通しの良い屋外で、風下に向けて、人にかからないように使います。ティッシュや新聞紙などに吹き付けて周囲への飛散に配慮します。形状や使い方は商品によって異なります。

04自治体の区分に従って出す

キャップや噴射ボタンなどのプラスチックは、容易に外せる場合は分別します。無理に外す必要はありません。そのうえで、お住まいの自治体の区分(不燃ごみ・資源ごみ・専用の収集日など)に従って出します。

3避けるべき行動

キッチンのシンクの中でガス抜きをする

日本エアゾール協会は、キッチンシンク中でのガス抜きキャップの使用は絶対に行わないよう呼びかけています。エアゾール製品に含まれる液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)は空気より重くシンク内にたまり、火気の多いキッチンや屋内では引火する危険があるためです。

中身が残ったまま、まとめて袋に入れて出す

片付けでは古いスプレー缶がまとめて出てきがちです。中身が残っている製品でガス抜きキャップを使うと可燃性ガスが大量に出て危険とされています。1本ずつ使い切り、音で確かめてから出してください。

錆びた古いカセットボンベを使い切ろうとする

国民生活センターは、製造から長期間(目安として7年)経過したもの、製造年月日が不明なもの、金属部に変形や著しい錆が発生しているものは使用しないよう呼びかけています。錆びたボンベからガスが漏れていた商品テストの結果も公表しています。

4自治体の出し方の例

自治体の扱いの一例として、神戸市の「カセットボンベ ・スプレー缶」のページでは、中身を使い切ったカセットボンベ・スプレー缶だけを透明または半透明の袋(15リットルまで)に入れ、燃えないごみと分けて月2回の収集日に出すこと、穴あけは不要であることが案内されています。中身が残っている場合は収集できないとされ、使い切れないものはお住まいの区の環境局事業所に相談のうえ持ち込むよう案内されています。

片付けで量が多い場合や、他の危険物と一緒に出てきた場合は、分別が難しいごみの捨て方もあわせてご覧ください。片付け業者に依頼するときは、スプレー缶やボンベの本数と中身の有無を見積もりの段階で伝え、引き取れるかを確認してください。業者の許可の確かめ方は片付け業者の許可の確認方法で解説しています。

5よくある質問

Q. スプレー缶には穴を開けてから捨てるべきですか。

A. 環境省は、充填物が残ったエアゾール製品等に不適切な方法で穴を開けると火災が発生するおそれがあるとして、排出時に穴開けをしない方向が望ましいとしています。ただし穴あけの要否は自治体ごとに決まっているため、お住まいの自治体の分別案内に従ってください。

Q. 中身が残ったカセットボンベはどうすればよいですか。

A. 国民生活センターは、ガスが残った状態でカセットボンベを処分する場合は、お住まいの自治体の指示に従うか、製造事業者、または一般社団法人日本ガス石油機器工業会が設置する「カセットボンベお客様センター」(電話 0120-14-9996)へ確認するよう案内しています。

Q. どうしても中身を出し切れないスプレー缶はどうしますか。

A. 日本エアゾール協会は、どうしても缶の中身を空にできない場合は、商品に記載されているお客様相談室や販売元(メーカー)に尋ねるよう案内しています。自治体によっては持ち込みの相談先を案内している場合もあります。

Q. ガス抜きキャップが付いていないスプレー缶もありますか。

A. あります。日本エアゾール協会は、炭酸ガスや窒素ガス等の不燃性ガスを使用した商品など、一部の商品にはガス抜きキャップが付いていないとしています。商品の表示を確認してください。

6出典・参考にした公式情報

本記事の手順・注意点の記述は、以下の公式情報にもとづいています。神戸市の案内は、自治体の扱いの一例として引用しています。

本記事は、日本エアゾール協会・環境省・国民生活センター・神戸市の公式ページを2026年11月2日に確認した内容にもとづく一般的な情報です。ガス抜きキャップの形状や使い方は商品ごとに、ごみとしての出し方は自治体ごとに異なります。必ず商品の表示とお住まいの自治体の最新の案内をご確認ください。